2011/08/02

Motorcycle Classics vol.5 Triumph ISDT TR6


 モーターサイクルクラシックス 第5号に寄稿させていただいた、「荒野を駆け抜けたサラブレッドたち」から今回はトライアンフ TR6 トロフィー ISDT編をお届けいたします。





 実際にトライアンフのワークスマシンとして1958年のISDTに出場、そしてゴールドメダルを勝ち取った希少な車両です。




真上に伸ばされ弧を描くスロットルワイヤー。障害物に引っかかる可能性を抑えるためのアイデア。そしてトップブリッジに固定されたジャンクションボックスに繋がり、スペアとの交換が容易にされています。



これはご存知ネイル・キャッチャー。鋭利なものがタイヤにささることを少しでも防ぐために生まれたディティール。悪路を走り続けることへの追求が、マシンに様々な工夫をもたらしました。



タンクの固定方式は、ボルトではなくスタッドに変更されており、安全ピンがワイヤリングの替わりに使われています。



リアブレーキにはピボット部への補強が入っています。数十箇所に及ぶ改良が施されたこの車両は、トライアンフのワークスライダーであったジョン・ジャイルズ氏の手によってゴールドメダルを勝ち取りました。そしてその後幾人かのオーナーを経て、レス・ライトさんの手に亘り大事にされています。そのストーリーは是非モーターサイクル・クラシックス Vol.5をご覧ください。大事にされつつも、きちんと乗られているため、始動性も素晴らしく、まさにキック一発でした。



Thank you very very much, Les.



 この一枚は、特集のトップに使っていただきました。撮影を行ったのは、世界標準時で有名なグリニッジにある丘、Black Heath(ブラック・ヒース)。
http://en.wikipedia.org/wiki/File:Blackheath.jpg 

Motorcycle Classics website

これまでの寄稿をサマリーでまた紹介させていただきます!

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